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1、日本におけるフーリガンに対する認識と対策
フーリガン(hooligan)とは「ならず者、不良」を意味する英語だが、一般的にはサッカースタジアムの内外で暴徒化する過激なファンを指す。19世紀末にイングランドで発生し、1980年代には欧州各地にも広がって社会問題化した。語源は、ロンドン周辺で暴れた不良グループのリーダーだった、一家の姓「フールハン」がなまった、という説が有力だ。これは毎日新聞に載っていた解説。それでは、日本人の「フーリガン」へのイメージとは?危険な感じ、集団での暴力・破壊、熱狂的な集団、イングランドが危ない、など確かに間違ってはいないけれど、というような答えが返ってきた。このようなイメージはどこからやってきたものか。それはテレビを始めとしたマスコミであろう。フーリガンは危ない、危ないと「あおり」ともとれるような報道が近頃多いと感じることもあるだろう。その一例を挙げる。
サッカーのワールドカップ(W杯)に出場するアルゼンチン代表のキャンプ地、Jヴィレッジ(福島県楢葉町・広野町)付近で20日午後、キャンプ地を見学に来ていたアルゼンチン人の男性サポーター2人がフーリガン(暴力的なファン)に間違えられ、パトカーなど4台が出動する騒ぎがあった。間違った最大の理由は「外国人」だから。間違われたほうは「われわれがフーリガンに見えるのか」と残念そうだったという。
報道の行き過ぎで国民が少し過剰になっているのである。そのような「過熱ぶり」に警鐘を鳴らす報道も存在する。
W杯というと、マスコミは二言目には「フーリガン対策は大丈夫か」といった“あおり”に走る。だが、欧州や英国から見ると、「フーリガンというのはごく限られた人種で、車に相乗りして国境を越えていくような連中。彼らが集団で飛行機代を払ってアジアまで出かけていくとは思えない、出かけていける経済状況の人間や、計画的に貯金して旅費を作るような人は、フーリガンにならない」というのが、まあ標準的な見識だ。 むしろ、そうしたムードに逆に便乗する形で「ごっこ」をやろうと待ちかまえている若者は、日本にもいるだろうし、またそういう受け皿に乗して、本来はフーリガンなど怖くて近づけもしないような欧州人の一部が、「おお、おれたちをフーリガン扱いしてくれる」と、へんな英雄気取りになって「もどき」をやる可能性はある。
しかしながらフーリガン対策に躍起になっている報道が大部分であり、W杯が終わるまでこの状態は続くものであると予想される。
フーリガン騒動 アルゼンチン男性を勘違い http://www.kahoku.co.jp/NEWS/2002/05/20020521J_13.htm
フーリガンもどき W杯へ、認識の溝を埋めておきたいhttp://www.nikkansports.com/news/days/bn/020127.html
フーリガン、W杯で猛威 職種、階層無関係 「2002年」へ対応迫るhttp://www.yomiuri.co.jp/yomidas/digi/kigen/kigen41.htm
『フーリガン 最悪の自叙伝』http://www.sportsnavi.com/culture/library/ichioshi/ichioshi05.html
W杯試合当日、幼稚園から高校まで69が休校へhttp://www.yomiuri.co.jp/04/20020521i392.htm
W杯対策で「スポッター」に来日要請http://www.zakzak.co.jp/spo/s-2001_08/s2001082012.html
(http://topics.msn.co.jp/home04.htmより)